Think Globally, Act Locally!!
   (地球規模で考え、地域で足元から実践)

令和5年3月9日

 

  環境経営に取組む中小企業では「紙・ゴミ・電気など環境負荷の削減」目標のままで、改善が限界となり、活動がマンネリになっている傾向があります。

 ISO14001・KES・EA21・鹿児島市環境管理事業所を対象に、講座を行いました。
 4月にも「環境目標の設定法と改善の進め方(2)」講座を開催しましたが、特に「環境目標」に焦点を絞り、より具体的にお話ししました。(中小企業環境経営のステップアップ

(1)各システムの環境目標に対する要求事項
 ①ISO14001規格項番6.2.1:著しい環境側面、順守義務、リスクと機会を配慮
 ②KES規格3.3⑶、2.3.3⑶:ISO14001とほぼ同様
 ③EA21ガイドライン要求事項6:CO2・廃棄物・水・化学物質の削減、本業に関する目標の設定が必須
 ④鹿児島市環境管理事業所環境管理指針(5):環境目標のうち一項目は削減目標

(2)環境目標設定の視点
 ①環境負荷と資源生産性:環境負荷量だけではない資源生産性の考え方・事例
 ②設定目標の指標:指標としての絶対量と原単位、業績との関連・傾向
 ③社外活動への広がり:従業員の家庭・地域・サプライチェーン等での活動や支援
 ④改善・向上施策の進捗管理:環境負荷削減などの施策を具体的にして目標設定

(3)環境目標の変遷と方向
 ①環境負荷の削減:電気・燃料・CO2・廃棄物・水・紙・化学物質
  CO2削減(電気・燃料等削減)はパリ協定目標であり、更なる改善が必須!
 ②本業の目標設定事例:製造業・建設業等でのQCDSMに関する目標事例
 ③生物多様性の目標と施策:事務所・工場・工事現場・地域での実践事例
 ④地域貢献活動:清掃だけではない市民活動・地域との連携、出前講座、情報発信等
 ⑤最近の経営課題と目標設定:働き方改革、健康経営、人手不足や育成、BCP、SDGs 

(4)実践して喜ばれる環境経営の効果
 ①コスト・環境負荷の削減 ②5S・職場環境の整備 ③資源生産性の向上(QCDS)
 ④人材育成・組織活性化 ⑤新製品開発・生産・販売増 ⑥地域貢献・信用アップ 等

(5)経営計画をKESで推進する小規模事業所の事例
 ①環境NPO法人:
  コンサル数、教育講座数、生物多様性実施数、情報発信数、スタッフ育成数 など
 ②産業廃棄物処理業:
  中期経営革新の月次管理、各種情報発信数、人材育成数 など

  頭を柔らかくして、視野を広く・高くすることにより、経営効果も大きくなります。