Think Globally, Act Locally!!
   (地球規模で考え、地域で足元から実践)

令和2年6月29日

  最近のSDGsへの関心の高まりにともない、SDGs講座を継続的に開催しています。話の中で、自己紹介を兼ねて、SDGs的体験談を話しています。

 1.「何のために仕事をするの?」
   小学3年生の時、学校の宿題で「何のために仕事をするか?親に聞いてくる。」という宿題がありました。
   父が休みの日曜日の朝、庭にいた父に「とーちゃん、はんな、ないごて仕事をすっとけ?」と聞きました。
   無口な父がしばらく考えて、「社会のためよ。」と答えてくれました。
   私は、「社会?」「社会のため?」と、全く意味不明でした。
   そして、私の頭の片隅には「社会?」「社会のため?」の疑問が長く残りました。
   何故父がそのように思っているのかを、その後聞いたことはありませんが、推測すると、玉砕の島の生き残りだった父は、亡くなった多くの戦友たちの代わりに、日本の復興に尽くしたいという思いが大変強かったのだろうと思います。
   戦後の日本の奇跡的な復興は、父のような人たちが、「世のため、人のため、日本のため」に身を粉にして、懸命に頑張ったからだと思っています。

 2.松下電器産業㈱(現パナソニック)の命知創業記念日
   学生時代、就職先を検討する時に、「県外に出ても、いずれUターンしよう。その時は過疎化が進んでいる鹿児島で地域活性化につながることができないかな?」と漠然と考えていました。
   そして、「そのためには、水道哲学を説く経営の神様がいる松下電器産業㈱に入り、いろんなことを学ぼう。」と、わからないなりに考え、就職しました。
  水道哲学は、「この世の貧乏をなくするために、生産者の使命として、貴重な生活物資を、なくてはならない水のように、安くたくさんつくる」という松下幸之助の考え方です。
  松下電器産業㈱の創業は大正7年3月7日ですが、創業記念日は、昭和7年5月5日です。松下幸之助が産業人として真の使命(水道哲学)を悟り発表し、多くの社員が感激して決意表明した日です。命知元年後、会社として、社員としての使命を理解し、気力が充実した会社は、急速に発展したといわれています。

 3.イソップ童話の『3人のレンガ積み職人』
   旅人がある町を訪れ、レンガを積んでいる職人に尋ねました。
 「ここでいったい何をしているのですか?」
   一人目の職人:レンガ積みしているのさ。見ればわかるだろう。毎日毎日大変さ。
   二人目の職人:毎日大変だけど、これで家族を養っているから仕方ないんだ。
   三人目の職人:俺は大聖堂を造っているのさ。ここで多くの人が幸せになるんだ。

   三人目の職人のような社員が増えることが、企業成長・持続可能な社会づくりにつながると思います。SDGsに取組み、その本質を理解して、企業を成長させ、これからの子どもたちに、平和で豊かな地球を引き継いでいきましょう。

理事長 久留正成