Think Globally, Act Locally!!
   (地球規模で考え、地域で足元から実践)

2023.5

 環境経営審査をする中で、人手不足また社員教育・技術伝承・事業承継など、人に関する経営課題が、どの地域・どの業種でも、良く話題に出ます。
 人口減少が加速する中、「人手不足対応」「組織活性化」は喫緊の課題となっています。

1.環境経営の効果
 ●認証登録による効果(即効性)と運用の継続による経営効果(遅効性)
①即効性:イメージアップ・取引上の優遇・金融機関等での優遇 等
②遅効性:環境負荷・コスト削減、5S・職場環境の整備、環境効率・資源生産性の向上、
    人材育成・組織活性化、新商品開発・販売増、地域貢献・信用アップ 等

2.組織活性化の状態
  ●「組織が活性化している状態」とは、一般的には以下のように言われます。
  ①経営理念や経営ビジョンが共有されている。 ②従業員が自発的に行動を起こす。
  ③円滑なコミュニケーションが図れている。 ④生産性が高い。 等

3.環境経営での組織活性化
  ●環境経営では、「組織活性化」につながるしくみづくりと実践が必要です。
①環境方針の明確化と浸透:トップの環境経営への思いと全員への浸透。
②環境目標・計画の策定と定期管理:目標・計画・施策の具体性、進捗管理と分析。
③推進体制と役割分担・実践:効果的な推進体制・分担の明確化と継続的実践。
④環境教育の推進:環境意識と専門性を高める実態に合う環境教育の継続的実践。
⑤コミュニケーション:社内また社外との双方向のコミュニケーション 等

4. 組織活性化のしかけ
 ●経営効果につなげている事業所では、多くの点で工夫があります。
①環境方針の浸透:環境朝会・環境所感、環境情報回覧・環境掲示板、ホームページ
②環境目標・計画:設定目標検討会、目標達成のための施策の具体化と施策進捗管理
          リクルートのためのホームページ作成・コンテンツ作成・発信 
          新人・途中入社者育成のための業務標準化や教育
          高齢者業務引継ぎのための動画・標準書作成、伝承計画
 ③体制・役割:将来の事業承継者が環境管理責任者として全体把握・率先活動
         環境管理責任者と実行責任者の定期ローテーション
         全員が主役・一人一役
        環境委員会・専門部会
        環境を広く捉え、ジョブローテーション・マルチ担当制・多能工化
④環境教育:環境影響評価を全員で実践、その後全員で評価結果の調整会議
        環境を広く捉え、資源生産性等を高める専門性・安全性等教育
⑤コミュニケーション:コミュニケーション教育、サンクスカード、ピアボーナス
             環境経営レポート・環境新聞・ホームページでの発信 等

  環境経営活動では、地球環境・地域貢献等に取組むので、「利他の心」が芽生え、人間性が高まり、組織活性化・生産性向上につながるとの声もあります。