特定非営利活動法人エコサポートTGAL

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ニュースレター

第9回産学官コミュニティ全国大会報告

Think Globally, Act Locally!!
(地球規模で考え、地域で足元から実践)

2015年10月30日

 10月3日に鹿児島大学で「スマートコミュニティシンポジウム@鹿児島」がありました。産学官民が連携して取組みを共有し、地域創生やイノベーション創出につなげる大会で、岩手大学からスタートして、全国にネットワークが拡大中です。

 

 第一部 全体会

 鹿児島大学・文部科学省・経済産業省から、これからの大学には、大学自立のための経営改革、本格的な産学官連携の推進、地域イノベーション大学への変革が求められ、「地域貢献」「地域課題の解決」「地域活性化」に取組むことが話されました。

 (特別講演)

Ⅰ.産学官連携への期待と課題全国ニュービジネス協議会副会長 松田修一氏)

 徳島県の㈱いろどりのような地方創成・人口増につながるベンチャービジネスのために、産学官が連携して、地域経営資源の見直しと人材の活用を。

Ⅱ.明治日本の産業革命遺産かごしま探検の会代表理事 東川隆太郎氏)

 一見何でもないような遺跡だが、西洋で100年かかった産業革命をわずか30年程で立ち上げたのは、日本のそれまでの伝統技術・人材の蓄積があったからである。

Ⅲ.加工流通で拓く食産業の成長戦略大隅加工技術研究センター所長 岩元睦夫氏) 

 地域での付加価値を高めるために、ライフサイクル・地域・グローバルの視点で、6次産業化を推進することが重要だが、医・福・食・農・観光の連携が決め手になる。

Ⅳ.地域づくりは楽しい長島町副町長 井上貴至氏)

 南九州では一番に、人口ビジョンと総合戦略を策定して、「四角な会議ではなく、丸い語り合い」をスローガンに、地域活性化のいろんなしかけを企画・推進している。 

 

 第二部 分科会

「食と健康」「環境」「島しょ」「水」「エネルギー」「鹿児島」の6分科会があり、各4事例の紹介がありました。「エネルギー」分科会の内容を紹介します。

  • バイオマスエネルギー活用による地域再生(鹿児島大学特任教授 筒井敏雄氏)

 地域のバイオマスとして、サトウキビ・間伐材・畜産からのガス等を材料とした発電・水素生成を行い、エネルギー・化学品から地域での収入確保を研究している。         

  • 地中熱利用システム導入に向けての研究(岐阜大学准教授 大谷具幸氏)

 15℃で安定している地下温度との温度差を利用した冷暖房の普及を図っており、岐阜では2011.9に利用研究会がスタートし、鹿児島でも本年11月に設立予定。 

 地方の中小企業の75%は赤字。エネルギーや食糧を海外に頼りすぎ。有用な地域資源であるはずの森林が放置されている。専門家が集い、自給自足化を推進中。

 初め総花・絵に描いた餅といわれたが、学生たちも巻き込み、スマートハウスやLED街路灯、川内駅ゼロエミッション、小水力発電等事例が積み上がっている。

 

NPO法人エコサポートTGAL 理事長 久留正成