Think Globally, Act Locally!!
   (地球規模で考え、地域で足元から実践)

2023.8

 「温暖化の時代ではなく、地球沸騰化となった」と、7月27日国連のグテレス事務総長は、世界を覆う熱波に言及しました。
 NHK スペシャルでは、地球温暖化を取上げ●[地球のミライ] 温暖化は新フェーズへ  ●[地球のミライ] 2100 年に“待っている未来” を動画供給しています。


 世界気象機関によると、7月の世界気温は、12万年ぶりの暑さでした。
 ハワイ・マウイ島やギリシャ・カナダの山火事、欧米・中国等での50℃超えの地域、50年に一度というような豪雨が頻発しています。
 
 主な要因であると言われる地球温暖化は、1992年のブラジル・リオの地球サミットから世界的な課題と認識されながらも、なかなか改善が進まずにきました。
 IPCCも定期的に、地球温暖化の要因は人間活動によるものと詳細なデータ・検証結果を報告して警告してきました。

 しかしながら科学者はデータに基づく慎重な報告をするので、どうしても為政者・一般の人々は都合の良いように解釈し、真剣な取組に至らなかった気がします。
 マスコミも地球温暖化を取り上げても、温暖化はおかしいという人の論調が強く、温暖化防止講座では講師がやりにくいという話も聞いてきました。

 最近のマスコミの報道でも、まだ現象面の異常気象・災害を紹介するものが多く、その原因を防ぎ、足元からの対策を取り上げる報道は少ないように思います。

 自治体も温暖化防止計画を見直し、ゼロカーボン宣言するところも多くなっています。
 再生可能エネルギー等インフラの整備や各主体の役割・目標を決めて動いていますが、自治体庁舎内での紙・ゴミ・電気だけでなく、自治体職員の家庭での実践や地域の事業者への働きかけはまだ弱いように思えます。
 1994年環境庁環境白書では、地球の未来予測をしていましたが、その後地球は予測に近い動きになっているように思います。 

 地球環境の品質・信頼性を考えると、まず異常が出てきたら真の要因であるかがはっきりしなくても、可能性があったらできるところからつぶしていくのが基本と思います。
 人間は、「茹で蛙」「裸の猿」と言われることもあるように、危険が生じても、はっきりして見えてこないと動かない傾向があるようです。 

 人新世と言われるように、人類活動が大きくなり地球を変えられるようになってきていますが、それを認識できず、地球上でまだ無邪気に動き回っている巨人の子供を想像します。
 かけがえのない「宇宙船地球号」の危機を、皆が自分事として認識し、事業者・家庭・地域などで足元から環境保全活動を真剣に実践することの重要さを思います。