Think Globally, Act Locally!!
(地球規模で考え、地域で足元から実践)

2013年12月4日

 11月7日(木)~9日(土)に鹿児島市また霧島・大隅・伊佐・えびの地区で標記サミットが開催されました。サミットは2005年に発足した全国小水力利用推進協議会が中心になり、これまで岐阜黒部都留(山梨)でサミットが開催されています。(来年は長野の予定)

 福島原発事故以降、原発に頼らない自然エネルギーの利用として、小水力が見直されると共に、中山間地域の社会的課題解決策として、水力という地域資源を活かす気運が高まっています。
 今回、鹿児島県で小水力発電サミットが開催された理由には、県内で江戸時代から農業・金鉱山・繊維産業等で水力が活用されていた歴史や最近の小水力発電所の急速な立上げがあります。

 初日
第一部 基調講演『エネルギーは自然と共に』 志学館大学人間関係学部教授 原口泉
 鹿児島県の自然また産業発展と水力活用の歴史また将来的な生物模倣技術について話があり、中小河川の多い南九州では、すぐに実用化でき地域を自立させるのは、小水力発電であると結ばれました。
第二部 パネルディスカッション
 ①『小水力発電の普及促進への取組』②『飯田市におけるマイクロ水力発電の実証実験』③『再生可能エネルギー利用発電の現状と課題』④『エネルギーは自然と共に』
 小水力発電導入促進のための法・制度の見直し、再生可能エネルギーの比較、飯田市の実証実験における役割分担や実験結果、鹿屋市柳谷自治会の村おこし事例の紹介があり、地域資源としての水力の可能性を考えることができました。

二日目
午前:分科会 5分科会での報告とパネルディスカッション
 第一分科会『小水力発電の今と昔』、第二分科会『地域のエネルギー自立を可能にする小水力発電』第三分科会『地域でめざす発電事業とファイナンス』第四分科会『地域小水力開発の手法』第五分科会『小水力甲子園:学生による研究発表』
 私は、第二分科会『地域のエネルギー自立を可能にする小水力発電』に参加しました。①『次世代エネルギーを活用したまちづくり』②『小水力発電と棚田発電』③『再生エネルギーを用いた地域振興-コミュニティー・ビジネス・政策』④『低水位型マイクロ水力発電の研究開発(省力・ゴミ通過型)』の紹介がありました。
 薩摩川内市、熊本県また小水力発電先進国ドイツ・ニュージランドでの小水力発電を地域活性化に結び付けている事例また進め方のコツ等を教えてもらいました。『若者を残す。地域を守りたい。地域資源を地域に生かす。』等の思いが伝わってきました。
 午後:5分科会の総括、エクスカーション

三日目
エクスカーション ①『霧島市重久発電所』②『鹿屋市笠野原水力発電所』③『肝付町船間水力発電所』④『霧島市溝辺竹子ピコ発電』⑤『伊佐市新曽木水力発電所』
 私は、参加できませんでしたが、今後時間を見て巡回・調査したいと思います。
 会場:小水力設備等に関する展示会 日本工営㈱、九州発電㈱等約30社が展示・説明
 「小水力を地域再生に活かしていくのだ」という熱気を、たっぷりもらえたサミットでした。

NPO法人エコサポートTGAL 理事長 久留正成