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ニュースレター

『太陽光発電設備の普及とリサイクル』講座報告

Think Globally, Act Locally!!
(地球規模で考え、地域で足元から実践)

2016年1月29日

鹿児島県と県産業廃棄物協会主催で、太陽光発電設備の普及と使用済み設備のリサイクルのあり方などについての講演とパネルディスカッションがありました。

 

基調講演1 『再生可能エネルギーを巡る最近の動向について』

講師:九州経済産業局エネルギー対策課課長 植木健一郎氏

  • エネルギー比率見通し:2011年度4%⇒2014年度3.2%⇒2030年度24%
  • 固定価格買取り制度:調達価格と期間、賦課金単価、接続問題、制度運用見直し
  • 固定価格買取り制度の課題:

バランスの取れた導入拡大、国民負担の抑制、低コスト・自立電源化の実現

  • 九州における再生可能エネルギー発電設備の認定・運転開始状況(7)

全国:8,768万kW認定中25%が運転、九州:1,907万kW認定中24%が運転

  • 九州経済産業局の取組み:振興施策、キャラバンやイベント、SONEQ事業
  • 平成28年度予算概算要求について:

地産地消型再生可能エネルギー面的利用等推進事業費補助金 等

 

基調講演2 『太陽光発電設備に関するリサイクルシステム開発の現況と課題』

講師:(公財)北九州産業学術推進機構 野田松平氏

  • 太陽光発電システムの全国廃棄発生量の予測

2020年:1万トン⇒2030年:8万トン

  • リサイクル処理技術と課題

・アルミ・ガラス・銀・封止材等高リサイクル処理可能だが初期投資大

・鉛ハンダ使用パネルが埋立てとなり、大量廃棄が課題

・設備に含まれる化学物質や組立法等が各メーカーでバラバラなので処理が困難

・処理設備の低コスト・汎用技術化が課題

・回収システムの回収費用が高く未確立 等

 

パネルディスカッション 『太陽光発電パネルの普及とリサイクルシステムを考える』

上記の講師と鹿児島県環境林務部参事の白坂邦三郎氏、㈱勝利商會専務取締役の下田勝氏4名でのパネルディスカッションでした。

  • これから廃棄が増え、特に2030年頃から大量廃棄の時代になる。

現在は、ほとんどが埋立てであり、処分場が逼迫し不法投棄が懸念される。

  • 海外メーカー品は、含有物質等が不明なので処理方法が不安。
  • 国のガイドラインがH27年度に発行される予定だが大まかである。H30年度には法整備・制度を確立する予定。
  • 現在のソーラー普及重視から、長寿命化のための保守、リサイクル・適正処理への対応が重要になる。
  • 廃棄設備の回収・保管拠点や方法、費用負担などの明確化が必要。
  • 産学官連携してのしくみづくり・推進が欠かせない。 等