H17.3.8(火)南日本新聞

環境活動の輪を広げ企業、家庭、地域とともに地域活性化を目指す

地球温暖化、オゾン層の破壊、森林破壊・・・・地球環境は今、危機的な状況にある。各自治体の取り組みやマスコミなどで個々の改善意識は高まり、環境活動の輪は広がっているように思えるが、果たしてその効果は実際に上がっているのか。今のままでは結局何も変わらないのではないだろうか。

大手電機メーカーの環境管理部門に在籍しながら、市民活動で環境問題に取組んでいた久留正成さんが目にしたのは1994年の環境白書。このまま汚染が進むと2030年ぐらいから人口減少が目立ちはじめ、平均寿命が20歳になると予測されていた。
「このままではいけない」と一念発起。会社を辞めて帰鹿し、特定非営利活動法人(NPO法人)「エコサポートTGAL」を立ち上げた。

「環境問題について勉強し理解しても、継続的に改善への取組みがなされなければ意味がない。それを実践するための考え方や方法を提案、支援したい」と語る。

あるときは企業を相手に環境経営セミナーを開催し、中小事業所版の環境管理規格KES(国際環境マネジメントシステムのISOとほぼ同じ規格で、導入費用はISOの約10分の1)などの普及に努め、またあるときは子どもたちや主婦を相手に、家庭における地球温暖化防止活動を推進。

「儲かる環境経営の進め方」などの中小企業向けセミナー 昨年12月、かごしま市民環境会議のメンバーとして「温暖化防止」をテーマに鹿児島市の坂元台小で授業を行う

対象者の“身の丈に合う”無理のないシステムを勧めることで、確実に環境改善できる力を仲間が増えることを望んでいる。

「例えば環境家計簿。毎日の電気・ガス・水道の使用量を測定して二酸化炭素(CO2)を算出し、全国平均との比較や変動の原因分析などを指導します。企業にも言えますが、環境問題に漫然と取り組むのではなく、できるだけ数値化して具体的に目標を持つことが大切」と久留さん。

                         「子ども環境家計簿」を用いた夏休み自由研究でのグラフ

南日本広友会環境基金は、NPO設立から1年3ヶ月のスピード受賞。
「正直驚きましたが『環境意識の高い企業・人づくりによる地域活性化』という独自性が評価されたのでは」と活動への自信をのぞかせる。
今後は「まちづくりのレベル向上を目指して、全国115の自治体が参画している(鹿児島県からの参画はゼロ)『環境首都コンテスト』の推進や、県内環境自治体コンテストなども企画していきたい」と意欲を見せた。

久留さんが認証取得を推進する環境管理規格のKESとエコアクション21

(中小事業者の身の丈に合うシステム)

『NPO法人エコサポートTGAL(ティーガル)』

環境保全・まちづくり・人づくりによる地域活性化を目的に2003年8月に設立。
TGALとはThink Globally Act Locallyの略で「地球規模で考え、地域で足元から実践」することを意味する。
環境経営事業者(企業)、環境ファミリー(家庭)、環境自治体(地域)の拡大、支援に努め、鹿児島市のボランティアセンターなどでセミナーを定期的に実施。
賛同・賛助会員は個人12人、企業など約10団体。