特定非営利活動法人エコサポートTGAL

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獲得したもの・失ったもの

Think Globally, Act Locally!!
(地球規模で考え、地域で足元から実践)

2015年8月6日

 8月にはお盆がありますが、今年は終戦70年で、安全保障関連法案の審議や明治日本の産業革命遺産が世界文化遺産として登録決定される等がありました。 8月に、日本の先輩・先祖の思いや苦労また日本の将来を考える意義を強く感じます。日本の近代を振り返ると、70年周期で大きな動きがあるように思えます。

●210年前(1805年・江戸時代文化2年)世界10億人、日本0.30億人

 世界的には産業革命が進み、この頃から蒸気機関車や蒸気船が製造され始め、欧米によるアジア諸国の植民地化が加速しています。日本でもイギリス・ロシア・アメリカなどからの侵入やトラブルが起き始めています。その後、日本の自主自立、独立維持の機運が高まり、産業振興も始まり、明治維新への大きな動きにつながっています。

●140年前(1875年・明治8年)世界16億人、日本0.33億人

 明治維新がスタートして、新しい政府を中心に、欧米列強に植民地化されないため、軍事力強化・産業振興に邁進しています。その後、日清戦争・日露戦争・大東亜戦争と欧米列強と軍事力で競っています。日本の人口は、「産めよ・増やせよ」で、70年間でほぼ倍増しますが、厳しい耐乏生活が当たり前でした。

●70年前(1945年・昭和20年)世界25億人、日本0.72億人

 大東亜戦争に敗れ、甚大な被害を受け、廃墟から再興に燃え、行動が始まりました。その後、民主化が進み、経済力を強化して、世界の経済大国になりました。自由が広がり、生活も電化製品・自動車などがあふれ、豊かな社会が実現できました。その間、冷戦もありましたが、長い平和を味わえています。

●現在(2015年・平成27年)世界73億人、日本1.27億人

 経済面ではBRICS等が台頭。また中国・北朝鮮・ロシアの軍事面での一方的な行動が目立ち始めました。世界人口は急拡大。人間活動の活発化にともない、地球環境問題が喫緊の課題になっています。一方、国内では、少子高齢化が進み、将来消滅する予想の自治体が増え、地域創生が大きな課題になっています。

 鎖国していた東洋の小さな島国日本が、世界の大きな動きに目覚め、弱肉強食の世界に飲み込まれない国造りに邁進して、世界のリーダー国に成長してきました。

 一日本人として誇らしく思うと同時に、すばらしい先輩達の思い・志・向上心・行動力・忍耐力等を、引き継いでいかなければと思います。

 現在の日本は、目に見える豊かさを獲得した反面、連綿とつないできた武士道精神・東洋思想の深みなど目に見えにくい豊かさを失っている状況だと思います。

 先輩・先祖が持っていて、今や失われつつある目に見えにくい豊かさを充実・強化するとともに、地球環境問題・地域創生等、次の時代の夢・ビジョン・目標をより明確にして行動することが、先輩・先祖への供養になるかと思います。

NPO法人エコサポートTGAL  理事長  久留正成