Think Globally, Act Locally!!
   (地球規模で考え、地域で足元から実践)

平成29年8月30日

 九州環境エネルギー産業推進機構K-RIP第108回エコ塾in鹿児島
~再エネ発電の現状と課題~が、鹿児島で開催されました。

●7月24日(月)は、以下の講演会がありました。
 1.小型バイオマスガス化プラントによる地産地消エネルギーの創出
       バイオマスエナジー㈱代表取締役社長 平本 光識 氏
 未利用材・間伐材は集荷コストが大きく、FITのため市場価格が高騰。食品系廃棄物は、水分比率が大きく乾燥が必要。東南アジアでは、原材料の熱帯性植物が多く熱利用が比較的多い。10kW、30kW、250kWの製品を開発しアジア圏で展開している。

 2.風力発電設備のメンテナンス事業について
       ㈲イー・ウインド 専務取締役 田上 秀人 氏
 長崎県五島市の建設業が新事業として推進。風力発電設備のメンテナンス事業として、日本全国に出張して定期点検・調査・修理・維持補修を行っている。
 風力の全国的な普及があり、業界として大量の保守員が必要で、人手不足である。

 3.次世代エネルギーを活用した「超スマートな」まちづくりについて
       薩摩川内市商工観光部 次世代エネルギー対策監 久保 信治 氏
 日本「住みたい田舎」ベストランキング第3位なった薩摩川内市は、次世代エネルギーでのまちづくりを推進している。国定公園に指定された甑島で、電気自動車の使用済蓄電池を再利用して、太陽光発電所と組み合わせて、島内へ電力供給している。

 4.鹿児島県内での小水力発電の取組みについて
       九州発電㈱ 発電事業部 課長 川畑 雄司 氏
 現在、肝付町の船間発電所・一ノ谷発電所、内之浦辺塚発電所、霧島市重久発電所、南大隅町大川発電所で稼働している。買取固定価格は、出力容量が小さいほど高い。
 導入時には、水利使用許可手続きが必要で、運用時は流れ込むごみ処理問題が大きい。

●7月25日(火)は、以下のバスツアーでした。
 1.㈱日本ガス 鹿児島工場(植物工場):鹿児島市谷山港LNG製造過程での排冷熱を利用した植物工場を運営しており、クリーンルームでLEDを光源とし、レタスを水耕栽培している。 
「すごい野菜」とネーミングして、山形屋ストア・コープ鹿児島などで販売している。

2.鹿児島七ツ島ソーラー科学館(メガソーラ):鹿児島市七ツ島太陽電池モジュール29万枚で70MWの発電所。桜島が目の前にあり、降灰対策として、モジュールの傾斜を20°にし、モジュールの下方には灰落としの溝がある。
 灰落とし用の高圧洗浄装置もあるが、ほとんど稼働していないとのこと。

3.中越パルプ工場㈱(バイオマス発電):薩摩川内市宮内町木質チップを燃料に発電している(23.7MW)。トラックで、常時木質チップを持ち込み、大きなクレーンでボイラーに投入している。
 チップの水分バラツキが大きいと燃焼状態が変動するので、チップ攪拌が必要である。

理事長 久留 正成