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50年目の『修養』

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平成28年7月28日

 私の生家の仏前には1冊の本がいつも置かれています。

 亡くなった父の本棚にあり、私が10代半ばに読んでこんな素晴らしい本があるのかと感心して、勝手に裏表紙に自分の名前を書き込んだ『修養』(新渡戸稲造著)です。

明治44年に出版され、148版増刷されたという当時の大ベストセラーです。

 我家の本は、昭和5年増刷版です。当時父は10歳頃ですが、親が買って渡したのか、兄が弟に読めと譲ったのかはわかりません。

 字体が古く、あちこち虫喰いもあり、また読むということはなかったのですが、北朝鮮や中国等が軍事的に挑発する中で、100年以上昔の日清戦争前の状況を思い、当時の若者が大きく影響を受けた本に関心が湧き、50年ぶりに読んでみました。

教育家で国際連盟初代事務局次長を務めるほどの国際的知識人でもあった新渡戸稲造が、これからの日本を担う若者に向けて修養の考え方と実践方法を平易に述べています。

 青年の特性」「青年の立志」「職業の選択」「決心の継続」「勇気の修養」「克己の工夫」「名誉に対する心掛け」「貯蓄」「読書法」「逆境にある時の心得」「順境にある時の心得」「世渡りの標準」「道」「黙思」「暑中の修養」「暑中休暇後の修養」「迎年の準備」について555ページ書かれています。

『修養』(修身養心)というと、構えてしまって、日常生活とは違う実践が必要と思いがちですが、「小事を積んではじめて大事を行う力ができる」「平凡な務めこそ大切」「決心の継続が大成をなす」「一事に通じれば万事に応用できる」「逆境に耐え忍び、逆境の中から修養の材料を求める」「お金・体力・知識・徳の貯蓄」「平成の心がけと品性が重要」「縦の空気をも呼吸する」等の教えは、当時、志はあっても貧乏で学校にも行けず、10歳前後で実業の世界に入り、頑張っていた若者達に夢と力を与えてくれたと思います。

「縦の空気をも呼吸する」は、得てして水平的に他の人、他国と比べ、心騒がせることが多いのですが、垂直的な目、見えざるものの声に従い、自らの考え・志を確立し、行動することの大事さを教えています。

 世界各地での紛争、また国内での信じがたい・情けない事件の数々を思うと、『修養』で述べているようなことを、再度学びあい・磨き・伝承することが重要だと思います。

 なお、新渡戸稲造は「日本人も欧米人のように、中長期計画を立て、実践することが重要である」と説いています。同時代の「日本の公園の父」と呼ばれる本田静六も、同じことを述べ「人生計画の立て方」を書いています。

 私たちが普及を続けている環境マネジメントシステムのさらなる普及・深堀また経営・人生面などへの応用の重要性も感じました。

理事長 久留 正成

 

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